更新日:2015年6月4日
「自然の中で五感をフルに使って遊ぶことは、子どもの成長・発達にとても大切だ」と、尾木ママをはじめ多くの方が言われます。
自然の中では、大きな木、さまざまな色や形をした葉っぱや草花、ミミズや昆虫、カタツムリなど、すべてが遊びの材料であり、決まった遊び方はありません。時には、擦り傷やかぶれなどの危険もあります。自分で考え工夫して、自発的に動くことが、子どもの創造力を育てます。自然体験が、危険察知能力を養い、豊かな感性を育みます。
また、「花まる学習会」代表の高濱正伸さんは「外遊びこそが算数の最高の教材」だと言っています。図形の問題でも文章問題でも、イメージする力が必要になります。そのイメージする力を育てるのに一番良いのが外遊びだと。7月9日(木)には、アーラで高濱さんの講演会を開催します。興味のある方はぜひお越しください。
ある調査では、子どものころに魚や貝を採ったりする自然体験が多いほど、大人になってからの意欲・関心が高いということが明らかになっています(図1)。さらに、動植物との関わりをはじめ、地域活動や家事手伝いなどの体験が多い子ほど、思いやりやモラル、やる気や生きがい、人間関係能力(人前で緊張し過ぎない、友達を仲直りさせる、近所の人に挨拶ができる、初めて会った人とでもすぐ話ができる、友達に相談されるなど)などの資質・能力が高くなるそうです。また、自然体験の多さと人間関係能力とは、比例関係にあるという調査結果もあります(図2)。
昼間に太陽の光をしっかり浴びると、夜にメラトニンという睡眠ホルモンが分泌されて、子どもの成長に不可欠な、心地よい眠りにつくことができることも知られています。前頭葉の働きが未熟で、いつもそわそわキョロキョロして落ち着きのない「前頭葉そわそわ型」の子どもは、ワクワクドキドキ体験で減っていくそうです。
私も、子どものころの遊び場は、木曽川や可児川、鳩吹山や里山。遊び相手は、小魚やドジョウ、ザリガニや昆虫、時には蛇との対決。毎日ワクワクドキドキでした。でも、洗濯のために、毎晩私のズボンのポケットを裏返すとき、いったい今日は何が出てくるのか、母もハラハラドキドキだったそうです。もちろん何が出てきても、叱られたことは、一度もありません。
可児市長 冨田成輝
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