本文にジャンプします
メニューにジャンプします

ようこそ!市長室へ(09)「リニア中央新幹線と可児市」

更新日:2013年12月2日

「リニア中央新幹線と可児市」


 リニア中央新幹線のルートが公表されました。可児市内では、御嵩町から久々利へ入り、皐ケ丘と桂ケ丘の間を通過、大森奥山から多治見市へ抜けるコースとなっています。市内の距離は約8kmで、その殆どが地下通過ですが、唯一、久々利大萱地区が地上高架式となります。
 2027年に東京~名古屋間が開通、中津川市に岐阜県駅が設置されます。可児市にとって便利な駅となるには、岐阜県駅への高速道路の直結と駐車場の整備が不可欠です。そうなれば、可児御嵩ICから約30分で新駅、そこから約40分で東京です。名古屋経由に加え、東京との新しい交流動線が充実するでしょう。
 一方で、地下50mから100mを通過する大森地区~桜ケ丘地区では影響はないと思われますが、大森地区にできる高さ25mのトンネル換気施設については、日照などの心配があります。さらに、掘割と高架橋で約1・2kmを通過する久々利大萱地区においては、景観に加え、騒音や振動、そして、山を切り崩すことなどによる影響が心配されます。
 列車の運行本数は毎時5本(往復10本)程度の予定ですので、時速500kmを超すリニアが、概ね5分に1度通過します。地下鉄の車内並みの騒音などで、大萱の里は一変することになります。
 大萱の里は、約400年前に国宝「卯花墻」を生むなど、日本の陶器芸術の歴史を塗り替えた、世界に誇る美濃桃山陶の聖地です。大萱の光、土、水、香り、風、音、山なみ、静寂、そして、自然と人との共生が、偉大な芸術を生み出した源泉です。そして、何よりの価値は、その大萱の里という空間が、400年以上に亘って、本質的な変容を受けることなく、現代に息づいていることです。日本独自の自然と人とが織り成す歴史と芸術を、今なお肌で感じることのできる希少な空間、それが大萱の里なのです。この空間が、今、本質的な変容を受けようとしているのです。
 構造的にみれば、大萱地区も地下式にすることは不自然とは思われません。膨大な量の土砂を経済的に処理する必要性など、ここで地上に出る理由はあると思われますが、それによる犠牲は大き過ぎます。
 日本が世界に誇る技術の粋を集めた、国家的な夢のプロジェクトだからこそ、我が国の誇りを守って欲しいと心から願っています。


可児市長 冨田成輝


添付ファイル