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ようこそ!市長室へ(33)人生の成熟期に生きがいを楽しむ

更新日:2016年2月3日

 子育てを終え、定年を迎え、改めて、その後の人生がまだまだ長いことに気がつきます。まだ、3分の1を残す、これからの人生の成熟期をどう過ごすのか。
 そんな中、やがては自分もお世話になるかもしれない高齢者の生活支援に、元気なうちに参加して、高齢になっても安心して、住み慣れた地域で暮らし続けられる、そんなまちづくりの一翼を担ってくれる方が増えています。
 公的な制度として民生委員・児童委員制度がありますが、それを補うのが「地域福祉協力者」です。現在、市内10地区で150人ほどの方に、身近な人ならではのきめ細やかな見守りや、民生児童委員や自治会と連携しながらの活動をしていただいています。今後も拡充が必要であり、多くの皆さんの参加を期待しています。
 地域の実情に合わせた自主的な活動の代表例としては、高齢者の通院や買い物などの移動支援があります。高台にある団地でとても好評で、行政の支援も求められていますが、タクシー会社などの民業圧迫との兼ね合いから、法律の規制が厳しく、規制緩和を求めているところです。
 買い物を自宅に届ける配達サービス、ごみ出しや除草などを代行する家事支援、高齢者サロンの運営など、さまざまなボランティア活動が始まっています。そのような取り組みを応援するため、市では、昨年7月から活動経費の一部を助成する「地域支え合い活動助成制度」を開始しました。ぜひ、ご活用ください。また、試行中の「Kマネー」も、その効果を確認したうえで、今後本格稼動に移行するかどうか検討します。
 昨年1月からは、市内外の事業所などと協定を結び、業務の際に気づいた異変を市に連絡していただく「可児市地域見守り協力活動」を始めました。新聞販売店、金融機関、農協、水道・電気・ガス会社など55の事業所と市民団体1団体が協力してくれています。
 高齢者支援の取り組みは、生きがいづくりや自分の将来に備えるためばかりではありません。ふるさとを魅力的なまちとして、価値ある資産として、次代に引き継いでいくという大切な意義があり、楽しみがあります。地域の皆さんの活動が盛んになり、医療や介護など専門家のサービスと連携した「可児市版地域包括ケアシステム(Kケアシステム)」が構築され、「住みごこち一番・可児」へとつながっていきます。

 可児市長 冨田成輝

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