更新日:2016年6月13日
きちんと管理されていない空き家・空き地が、全国的に増加し、トラブルになっています。著しく管理が不適切な空き家などの所有者に対し、必要な措置を命ずることができるよう、法律や条例は整備されてきています。が、そうなる前に所有者の責任として、適正な管理をお願いしたいものです。
地震で空き家が倒壊し、避難経路が塞がれたら、人命にかかわります。これからの季節、草木が伸び、害虫が発生しやすくなります。ご自分で除草などができなければ、シルバー人材センターなどに依頼する方法もあります。
一方で、空き家・空き地をうまく使って、管理に活用している例もあります。自治会が空き家や空き地の所有者と契約し、駐車場として住民に賃貸する。その収入で雑草処理などの管理をしているという活動です。可児市で一番高齢化が進み、空き家・空き地が増えている帷子地区。その中の緑、長坂、若葉台などの団地で行ってみえますが、借り手と貸し手どちらにとってもメリットのある、すばらしい活用方法だと思います。
可児市では、平成25年4月に「可児市空き家・空き地バンク」がスタートしました。まずは、高齢化が進み、空き家・空き地も多い市内17団地を対象にして始めました。売りたい、貸したいと考えている所有者と、買いたい、借りたいと希望する人との橋渡しを公的に行います。市が主体となることで信頼していただく一方で、具体的な仲介は専門知識のある市内不動産業者が行うという、官民連携の仕組みです。登録件数は44件で、契約実績は9件と、伸び悩んでいますが、工夫を凝らして、改善していきたいと考えています。
空き家などの対策をはじめ、公共施設の耐震化や老朽化対策など、建築行政全般において取り組むべき業務が増加しています。課題に的確に対応するため、新たに施設住宅課を設けました。今回ご紹介したような空き家全般ついては施設住宅課に、空き地の雑草などでお困りの場合は環境課にご相談ください。所有者の方に対処していただくよう、市から要請します。
空き家などに関する対策を進めることは、良好な住環境の確保と地域の活性化に結びつきます。今後も可児の住み良さを積極的にPRし、若い世代が住みたいと感じる魅力あるまちの創造を目指していきます。
可児市長 冨田成輝
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