本文にジャンプします

ようこそ!市長室へ(76)いつまでも、おだやかにくらす

更新日:2020年4月1日

 最近「2025年問題」という言葉をよく耳にするようになりました。団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になり、医療費などの社会保障費の急増が懸念される問題です。財政上の課題にどう対処するのかという問題と同時に、だからこそ、今まで我が国や地域を支えてきてくれた皆さんが、いつまでも安心して暮らしていただける社会にしていくことが、重要になってきています。
 市内の高齢の方々が実際にどんな思いで日々暮らしておられるのか、孤立感を持っておられないのか、身近に頼れる人はいるか、など、まずは実態を確認する取り組みを行いました。市内にお住いの80歳以上の方7619人のうち、定期的にケアマネージャーなどの職員が訪問する方を除く4871人を対象に、民生児童委員の皆さんのご協力をいただいて、個別訪問させていただきました。
 結果については、別途公開させていただきますが、多くの皆さんが、訪問を楽しみに待っていてくださったようでした。そして、困りごとや地域での助け合いなど、さまざまな生の声をお聞かせいただきました。訪問対象者のうち、実際に聞き取りさせていただいた方は94.2%。そのうち、ひとり暮らしの方が14%、配偶者との同居が33%で、高齢者だけの世帯は、合計47%と、半数近くになることがわかりました。そして89%の方が頼れる人が周りにいると回答いただき、85%の方が外とのつながりがあると回答いただきました。本市では、未だ深刻な孤立状況には至っていないようですが、それでも、現在孤立感を抱いている方のケアや今後の取り組みが課題です。
 民生児童委員の皆さんからは、「日頃の見守り対象ではない方々の様子がわかり良かった」という感想の反面、「外国籍の方への訪問は簡単ではなかった」など、今後の課題となるご意見もいただきました。訪問に携わった市職員からは、民生児童委員さんをはじめ、日頃から高齢者福祉に取り組まれているボランティアの皆さんに、改めて感謝の想いを抱いた、直接訪問し生の声を聞かせていただき、自身の勉強になった、そんな声も聞かれました。
 本市では、「住みごこち一番・可児~安心、元気、楽しいまち~」の実現を目指して、4つの重点方針を掲げています。そのひとつ目が、「高齢者の安気づくり」です。それは、高齢になっても穏やかに暮らし続けられるまちづくりです。そのための一丁目一番地が、高齢者を孤立させないことであり、市役所をはじめ支える皆さんと繋がっていることを、感じ取っていただけることです。人々が繋がって「おだや可児くらせるまち」を目指しましょう。

 可児市長 冨田成輝

添付ファイル

いつまでも、おだやかにくらす(pdf 1215KB)