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ようこそ!市長室へ(62)可児っ子たちの幸せを願って

更新日:2018年8月31日

 子どもが狙われる痛ましい犯罪が後を絶ちません。私が子どもの頃、朝から晩まで、子ども達だけで走り回っていました。そこには、親に代わって子どもを見守ってくれる、商店街や農家の皆さん、お年寄りたちなどの優しい視線が注がれていました。経済的に豊かになっても、残念ながら、相変わらず、いや以前にも増して、子どもたちは、犯罪だけではなく、多くの危険に囲まれて暮らさざるを得ません。それをフォローすることが、われわれ周りの大人たちの重要な役割です。
 共働き夫婦が増えて、どうしても目が行き届かない子どもを、GPSで追跡するアプリの利用が増えているそうです。街なかに防犯カメラを設置する自治会も増え、プライバシーとの兼ね合いが話題になったりしています。新しい技術を使って、子どもを見守ることも必要です。が、何よりも、できる限り多くの大人たちの目で、子ども達を見守ることができるコミュニティづくりが、次代を担う子どもの安全、子育ての安心にとって、大きな力となってきます。
 可児市には、自治会のボランティアや民生児童委員、交通安全関係団体などの他に、「いじめ防止協力事業所・団体」「地域見守り協力事業者・団体」など、地域で見守り活動をしていただける皆さんがいます。
 子どもに対する声掛け事案等は、小中学生の登下校時間帯に集中して発生しています。そこで通学路で子ども達を見守る活動が、市内各地域で行われています。下恵土にお住まいの水野正司さんもそのお一人です。
 毎朝、小学生の分団と一緒に、今渡南小学校まで歩いて、不審者の声掛け等から子どもを守る活動をされています。小学校まで往復30分、毎日歩くのは結構大変ですが、自身の負担にならない範囲で続けることが、長く続けられる秘訣だそうです。「自分の孫が学校へ通っている間だけでも、気軽に参加する人が増えればいいね。」と、水野さんは言います。水野さんたちの地道な活動は、誘拐などの大きな犯罪を未然に防ぐ、重要な取り組みとなっています。
 それに、別の効果もあるのですよ。歩くことは、動脈硬化や糖尿病を予防し、生活習慣病になるリスクを減らしてくれます。また、顔見知りが増え、人生を楽しくより豊かにしてくれるかもしれません。毎日歩くことは大変ですが、見守り活動を兼ねてチャレンジすれば、ちょっと長く続けられる気がしませんか?
 未来へ羽ばたく子ども達を、ご自身の健康づくりも兼ねて、市民皆で見守ってほしいと願っています。

     可児市長 冨田成輝

添付ファイル

可児っ子たちの幸せを願って(pdf 348KB)