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ようこそ!市長室へ(06)「必ずやって来る大地震」

更新日:2013年9月17日

「必ずやって来る大地震」


 先月8日夕、私の携帯電話やタブレット端末が、緊急地震速報を一斉に受信しました。私は、「遂に来るべきものが来た!」と、緊張しました。その後、誤報と知ったのですが、大地震の発生は、笑い話ではない現実味を帯びています。
  40年程前「日本沈没」という映画が上映されました。巨大な地震とともに日本が海に引きずり込まれて沈んでしまう。その内容があまりにも壮大で、私は現実味を感じませんでした。しかしその後、「阪神・淡路大震災」と「東日本大震災」が発生し、大地震が現実であることを思い知らされました。
 東海地震など海溝型の大地震は、どのようにして起こるのでしょうか?太平洋側の岩盤が、日本列島側の岩盤(陸の岩盤)の下に潜り込むように動いて、陸の岩盤を、端から巻き込むように引きずり込んでいます。そして、引きずり込まれた陸の岩盤は、ある時、歪に耐えきれず跳ね上がり、大地震を引き起こすことになるということです。
 これは、日本列島の言わば宿命であり、有史以前から延々と、繰り返されてきたことです。つまり、日本列島にとってみれば、大地震の発生は何も不思議なことではなく、当然の現象なのです。
 南海トラフ巨大地震を構成する東海・東南海・南海地震の周期は100年から150年と言われています。この中で、特に東海地震は、前回の安政東海地震(1854年)から159年間大地震が発生していません。今、この瞬間に起こっても不思議ではない、相当な歪が蓄積されています。東海、東南海、南海の3つの大地震が、南海トラフ巨大地震として、ほぼ同時に発生するのか、少し間をおいて連動するのか、時期はいつなのか、どのくらいの規模になるのかは別として、大地震がこの地域にやってくることは、間違いのないことなのです。
 地震は、その発生を防ぐことはできませんが、備えをしておくことで減災が可能です。大地震の発生がわかっていたのに備えをせず、後悔しても手遅れです。大切な家族を失くしたり、傷つけたりしてしまってからでは、遅すぎると思いませんか?9月1日は「防災の日」です。

可児市長 冨田成輝


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