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ようこそ!市長室へ(60)支えあいのまちづくり ~障がいのある皆さんと~

更新日:2018年6月29日

 子どもの頃、小児麻痺の後遺症で、少し足の不自由な友達がいました。大人しいですが、とても明るい子で、私だけでなく、クラスの友人皆が特に意識もせずに、仲良く遊んでいました。
市内には、障がいのある方の仕事を応援する施設がいくつかあります。広見地区に昨年オープンした「けやき可児」もその一つ。そこに併設する「けやきカフェ」の、モーニングやランチは、地元の方たちにも多く利用されているそうです。とてもおいしいと評判で、お弁当の配達も、人気だそうです。同じ広見地区にある「おしゃべりサロン」という高齢者の団体は、けやきカフェを借り切って、創立18周年記念パーティを開催されました。
 また、市では、必要な物品や役務の調達を、優先的に障がい者就労施設にお願いしています。皆さんが今手にしている広報紙には、アーラや可茂衛生などの印刷物が折り込まれています。この3万2千部もある広報紙への折り込み作業は、春里地区にある施設「そると」の皆さんに、行っていただいています。
 もう何年も、折り込み作業をされている皆さんは、「最初に50部ずつ数えて間違えないよう、必ず確認をしています」と言ってみえました。また、「作業が何分で出来たか計って、前回よりも、少しでも早く出来るよう頑張っています」とも話してくれました。紙で手を切ってしまったことのある方は、指先だけが出た手袋をして作業をするなどの工夫もされていました。お話を伺ったのは、市内から通っていらっしゃる3人でしたが、「前の職場は、人間関係が大変だったけど、今はみんな仲良くて楽しい」、「食事の後に、みんなに数字クイズを出すのが一番の楽しみ」と話す笑顔がとても素敵でした。
 これから高齢化や少子化、人口減少が、ますます深刻になってきます。社会を支える世代が少なくなってくるのです。そんな時代だからこそ、高齢者も障がいのある方も、周りと手をとりあって、住み慣れた地域で、安心して暮らしていけることが必要です。そんな社会なら、全ての人にとって住み心地の良い街となるでしょう。
 特に、未来を担う子どもたちが、家族と地域の皆さんに見守られ、支えられて、成長していく。そして、地域を誇りに思い、大切に思って、そんな地域に住み続けたい、そんな地域で家族をつくり、次の世代に引き継ぎたいと、思ってくれることを、願っています。

  可児市長 冨田成輝

添付ファイル

支えあいのまちづくり(pdf 344KB)