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ようこそ!市長室へ(65)人生100年時代にむけて・・・

更新日:2019年4月4日

 「人間50年、下天のうちをくらぶれば夢幻の如くなり…。」この「敦盛」の一節を舞い、桶狭間の戦いに臨んだ織田信長公からすると、現代人の寿命の長さは驚異的でしょう。2018年の日本の男女の平均寿命は84歳となり、これは世界第1位です。1950年の平均寿命は男性60歳、女性は63歳で、約70年間でなんと20年以上も平均寿命が延びたことになります。ある研究では、2007年に日本で生まれた子どもの半数が107歳より長く生きると推計されており、人生100年時代が到来すると言われています。こうした長寿社会をどう生きるのかが、重要なテーマとなってきています。
 大切なことはまず第一に、なんといっても健康です。「歩こう可児302」や1日3度のバランスの良い食事、健康診断の受診、そして「まちかど運動教室」への参加などで健康づくりを実践していただきたいと思います。
 第二には孤立化を防ぐこと。市内には、「高齢者サロン」、「認知症カフェ」、「サロン可児川」など、さまざまな集まりがあります。また、マーノやキッズクラブなどで、ボランティアとして子育てに参加する方もいらっしゃいます。地域団体やボランティアの皆さんが連携して、見守り支え合う活動が、積極的に行われていることは、本当にありがたいことです。また、高齢者自身が積極的に社会参加をすることで、心身共に健康維持が図られます。さらに現在、今年度から新たに開始する、高齢者を孤立させない仕組み「(仮称)可児あんきクラブ」の準備をしています。これは、高齢者のみの世帯が増加する中で、詐欺被害や孤独死、生きがいの低下を防ぎ、高齢者の皆さんが住みなれた地域の中で、安気に暮らしていただくことを願って始めるものであり、民生児童委員の皆様と共に進めていきます。
 第三に、支援を必要とする高齢者の皆さんへの支援の仕組みづくりです。地域ボランティアや民間企業、団体による生活支援の取り組み、在宅医療や在宅介護の体制確立、介護・医療などの関係者の連携による、日常生活圏ごとの地域包括ケアシステムの構築などです。いざとなった時にでも、安心できる仕組みづくりが不可欠です。
 今後もますます進む長寿社会。社会の仕組みづくりも重要ですが、何よりも、一人ひとりの「長寿を迎える」ための心構え、準備が必要になってきていると思います。
 
    可児市長 冨田成輝

添付ファイル


人生100年時代に向けて・・・(pdf 385KB)