更新日:2015年2月24日
ステンドグラスやガラスのランプシェードから漏れる明かりの美しさ。ガラスは、不思議な魅力と華やかさを、私たちの日常に添えます。お気に入りのロックグラスやブランデーグラス、ワイングラスで楽しむお酒が、幸せな気分で私の一日を閉じてくれます(もちろん、日本酒は可児の陶芸作家によるぐい呑ですが)。
そんなガラスと可児市には、とても深い縁があることを、皆さんご存知でしょうか?長崎に伝わった吹きガラスという技法で、日本のガラス製造が始まったのが17世紀といわれます。その後、大阪、京都へと伝わり、19世紀になって江戸と美濃で始まったとされています。この美濃が当時の美濃国可児郡土田村で、全国でも4、5番目という早い時期でした。石塚岩三郎という人物が、長崎で「びいどろ」製法を習得し、その材料となる良質な硅石を、偶然土田で発見したことが始まりでした。1819年に製造が始まり、1888年に名古屋に進出するまでの70年間、可児で「びいどろ」がつくられました。
当時のガラス製法技術を約200年間にわたって引き継ぐという、他に例のない貴重な歴史を伝えてくれているのが「わくわく体験館(TEL -65-1515)」です。市長室にも、岩三郎が尾張のお殿様に献上したとされる「金魚玉」(金魚を入れて運ぶガラス製の器)を、当時の技法で再現した貴重な作品が飾られています。
「わくわく体験館」では、歴史の再現と伝承の他に「吹きガラス」や「トンボ玉」「サンドブラスト」「ステンドグラス」などの工芸体験を、子どもから本格派までの多彩なメニューで用意しています。市長室にあるティファニー風卓上ランプやバラのピンバッジ、そしてテラリウムも素敵です。テラリウムには、大好きな観葉植物を植え込んで、楽しんでいます。
さらに、「わくわく体験館」には宿泊施設や体育館もあり、近隣には多目的スポーツ広場もあって、家族連れからグループまで、さまざまな利用が可能です。貴重な可児の歴史に触れながら、ガラス工芸体験やスポーツ、レクリエーション、会議、家族団らんに、ぜひ「わくわく体験館」をご利用ください。
可児市長 冨田成輝
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