更新日:2012年4月26日
地域コミュニティーと子育て
「市長の部屋から」は、「市長室にようこそ」に変わりました。市長室の敷居を低くして、この1年間、市民の皆様を市長室にお迎えしたつもりで、お話させていただきたいと思います。
今、ただでさえ少子化が進む中、子どもたちを取り巻く環境は、決して望ましいものではないと思いませんか?特に、「絆」という言葉がもてはやされる一方で、地域のつながり、周囲への感謝の気持ち、コミュニティーに参加する大切な思いがどんどん希薄になっています。このような社会をつくってきたのは、私たち大人であり、その影響が子どもにも及んでいるのではないでしょうか。我が国が経済成長と引き換えに失ってきた、地域コミュニティーの大切さを、もう一度、市民みんなで意識できる仕組みができないものでしょうか。
一昨年の夏休みに、帷子地区で、地域と子育てを大切に思う人たちのボランティアで「キッズクラブ」がスタートしました。そして、昨年、下恵土地区、桜ケ丘地区でも始まりました。初めてのことなので、いろいろな課題があり、ボランティアの皆さんには本当にご苦労をおかけしましたが、全体的には素晴らしい成果を出していただきました。子どもたちも、保護者の方も、ボランティアの方も、コミュニティーのつながりを、より一層強く感じ取っていただけたことが何よりでした。そして、今年からは、可児市中で、地域の人たちの力をお借りして、子育てを応援する「キッズクラブ」が本格的にスタートすることになりました。
この事業は、ボランティアに応募いただけることが実施の条件になります。そしてもう一つ本当に大切なことがあります。それは、保護者の皆さんの感謝の心です。この制度を利用される保護者の皆さんには、子どもをしつける責任をしっかりと自覚していただいた上で、子育てを応援してくれる地域の皆さんへの感謝の気持ちを忘れないでほしいのです。その気持ちは、子どもたちにも伝わり、素晴らしい教育となります。
可児市の子どもたちには、自分たちを応援してくれる地域の清潔で安全な環境を、守り続けてもらいたいと思います。そして事ある時には助け合えるコミュニティーの大切さを、肌で感じながら育って欲しいと思います。そしていつの日か、地域を、子育てを支える側に回って欲しいと心から願っています。
市長 冨田成輝
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