更新日:2022年7月12日
サクライソウ(国の天然記念物)
久々利浅間山山頂付近の雑木林内に自生するユリ科の腐生植物である。
茎は細くて堅く淡黄白色で膜質の鱗片葉があるだけで、葉緑素を欠く。高さは10から15cmで6から7月に花を付ける。
サクライソウは、明治36年に恵那山麓で桜井半三郎が採取されたものを、牧野富太郎が桜井半三郎の姓をとって「サクライソウ」と命名された。その後、久々利出身の加藤新市によって大正3年久々利の浅間山で自生地が発見された。
国内では、久々利のサクライソウ自生地のみが国の天然記念物に指定されている。
(サクライソウの写真)
国内の分布は、現在岐阜県、長野県で確認されているが、他の地区では絶滅、若しくは現状が不明であり、極めて限られた場所に自生する珍しい腐生植物である。(環境省は、最も保護が必要とされる絶滅危惧1類に指定している。)