更新日:2015年1月6日
調査方法と目的
磁気探査を元に窯の数と遺跡の範囲を確認するためにトレンチ(試掘溝)を掘削しました。
調査成果
窯の数は4基あることが分かりました。出土した陶片や窯の規模から、窯の造られた時期は残りの悪い2号窯を除き、1号窯→3号窯→4号窯と考えられます。
1号窯・・・大きさ 推定残存長6.7m、最大幅約2.8m(窯の壁がみられます)
2号窯・・・大きさ 推定残存長約2.5m、残存幅約1.5m(焼成室がわずかに残存)
3号窯・・・大きさ 残存長約5.2m、最大幅約3.6m(燃焼室より下部が流出)
※窯詰め、窯出しに伴う平坦面が検出されています。
4号窯・・・大きさ 推定残存長約6.0m、最大幅約2.4m(燃焼室付近がみられます)
3号窯では窯詰め、窯出しに伴う平坦面が検出されています。
物原(失敗した陶器を捨てた範囲)は南北に約60mに広がっており、出土した遺物は志野や瀬戸黒、黄瀬戸などがみられるほか、擂鉢や皿類など茶陶以外の製品も多く作られています。
1号窯全体
3号窯の作業面(右端)
3号窯 分炎柱付近
4号窯の焼成室付近