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市長の部屋から(21)「可児市の誇り」

更新日:2012年12月28日

可児市の誇り


可児市には、自慢できるものが無いとか、特徴が無いといった声を耳にします。本当にそうでしょうか?何が自慢かは人それぞれですが、私は、「自慢」を「誇り」に置き換えたいと思います。
世界文化遺産になるようなすごい遺跡はありません。でも、美濃桃山陶の聖地(「市長の部屋から」11月1日号)や金山城跡などは、400年以上前の、先人が築いた歴史文化や景色が今に残る、日本でもまれな史跡です。当時の芸術家や武将が眼にした景色を、再現できたらと思います。
世界自然遺産になるような大自然もありません。でも、可児の自然を心から愛して、多くの市民が里山や河川環境を保全する活動に取り組まれています。その取り組みがもっと盛んになって、大人から子どもまで、身近な自然との共生を実感し、おいしい空気を胸いっぱいに楽しめるまちになれば、素晴らしいことでしょう。
このような市民活動に目を向けると、「誇りづくり」が新たな顔を見せてくれます。全国的に大きな話題となっている「いじめ」への取り組み。市民みんなの力で、子どものいじめのない市ができたら、素晴らしい誇りになります。さらに、地域ぐるみで子育てを応援し、どこよりも安心で豊かな子育て環境と教育が実現できたらと思います。キッズクラブや子どもの見守り活動などは、その契機となる取り組みです。
高齢者が外出すると、「送っていきましょうか?」と次々に声のかかる町がイギリスにあるそうです。可児市でも、高齢者を地域で助け合う動きが始まりつつあります。世界に例のない急激な高齢化社会に対応するため、市民自らが動き出しています。大切なのは持続性。自助、共助の尊い福祉活動が、誇りを持って世代間に引き継がれる意識づくりと仕組みが必要です。
地域の安全安心を守る消防団に感謝し、その活動を応援しようとする動きも出始めました。特に、平成22年、23年と続いた集中豪雨を経験した地域の皆さんは、自分たちの地域は自分たちで守るんだという意識を強くしてくれています。その中心となる消防団は、消防だけでなく、地域を守る義勇団です。
先人や自然からの贈り物を生かしながら、新しい誇りづくりを持続的に引き継いでいく市民活動が、それこそ最大の誇りだと思います。


市長 冨田成輝

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