更新日:2024年3月27日
第7期可児市障がい者計画(概要)
どうしてこの計画ができたの?
この国で障がいのある人への支援の取り組みは、これまでもたくさん行われてきました。平成23年に「障害者基本法」が改正され、その翌年に成立した「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」では、共生社会を目指すことが示されました。また、制度の谷間を埋めるため難病等をサービスの対象に含めることなども新たに定められました。
その後、平成28年に障害者総合支援法及び児童福祉法が改正され、障がいのある人が望む地域での生活を支援し、多様なニーズに対応するためにサービスが新設されました。
このような変化の中、可児市でも障がいのある人やその家族の多様化する思いに応えるため、これまで取り組んできたことを振り返り、さらに、障がいのある人やその家族の方が暮らしやすいまちにしていくため、この計画は作られました。
この計画が目指すところは?
この計画は、障がいのあるなしに関わらず、お互いを認め合い、この地域で暮らすことができることをめざしています。これをまとめたものが「だれもが互いを認め合い みんなが共に地域で育ち 自分らしく暮らせるまち」という、この計画で大切にしている考え方(基本理念)です。
この基本理念を実現するためには、市役所だけでなく市民の皆さんやこの地域に関わる皆さんにも理解してもらうこと、そして「自分のこと」として関わってもらうことが大切です。
前期計画の基本理念「お互いを認めあい みんなが地域で育ち 自分らしく暮らせるまち」を引き継ぎつつ、障がいのある人とこの地域に関わるすべての市民等が一体的に取り組むことを明確にするとともに、インクルージョンの視点を加えるため「だれもが」「共に」を加えました。
この計画はいつからはじまるの?
この計画は、令和6年4月から始まり、令和9年3月までの間に取り組むことを決めています。
この計画でどんなことをするの?
この計画で取り組むことを次の5つの目標に分けています。
目標1 地域でつながり、支え合う
障がいのある人もない人も地域の中で共に生活していくために、情報提供の充実を図るほか、障がいに対する理解を深め、障がいのある人に配慮した防災・防犯体制の整備を促進します。また、当事者や関係者、地域住民の複雑化・複合化した課題に対応するため、障がい以外の分野の関係機関との連携を一層強化し、重層的な支援を行います。
施策の方向
(1)障がいの理解と支え合いの心の育成
(2)市民による支え合いの仕組の強化
(3)相談支援体制の充実・強化
(4)情報提供
(5)障がい者施策推進のための体制強化
(6)防災・防犯体制の整備
目標2 住み慣れた地域で住み、暮らす
障がいのある人が親亡き後も住み慣れた地域や自宅で生活し続けられるよう、グループホームなどの居住の場の整備を推進するとともに、福祉用具や医療費助成などの充実を図ります。
施策の方向
(1)在宅支援と居住の場の確保
(2)福祉用具や医療費助成制度の推進
目標3 健やかに、安心して生活する
障がいのある人の健康の維持や重症化の未然予防のため、また障がいの原因となる疾病予防のための医療体制の確保やライフステージに応じた健(検)診を推進するとともに、健(検)診のフォローアップに努めます。
障がいのある人が暮らしやすい生活環境づくりに当たっては、住居や公共的施設、民間施設、道路のバリアフリー化を図るほか、成年後見制度を始めとする権利擁護や合理的配慮の提供、差別解消の取り組みを促進します。
施策の方向
(1)支え合いによる健康づくりの推進
(2)健康の保持・増進のための支援
(3)バリアフリーの計画的推進
(4)権利を守る仕組づくり
(5)「合理的配慮」と「差別解消」への対応
目標4 住み慣れた地域で共に育ち、学び、楽しむ
障がいのある子ども、医療的ケアが必要とされる子どもが、障がいの種類や程度などに関係なくその能力に応じた適切な教育を、地域の子どもの1人として共に受けられるよう、関係機関による連携を強化し、ライフステージごとに適切な支援を切れ目なく受けられる体制を整備します。また、障がいのある人が参加する生涯学習や文化・スポーツ活動などの一層の推進を図ります。
施策の方向
(1)総合的な障がい児支援の充実
(2)生涯学習とスポーツ・レクリエーション活動の充実
目標5 働き、活動する
障がいのある人の社会参加や自己実現、経済的自立へとつなげるため、能力に応じた就業と、就業後の定着が図られるよう支援を行っていきます。就業が難しい人に対しては、日中活動や機能訓練の場を充実させます。また、さまざまな活動に参加するための外出や意思疎通支援を行います。
施策の方向
(1)一般企業等への就業に向けた支援
(2)就業の場の確保と自立訓練の推進
(3)日中活動の場の確保
(4)外出・意思疎通支援の充実
重点を置く取組
これらの目標を掲げつつも、特に次の6つのことに重点を置いて取り組みます。
1 重層的支援体制構築へ向けた関係機関の連携強化
2 親亡き後の暮らしの場の整備
3 就労支援・定着支援
4 障がい児の地域社会へのインクルージョンの推進体制の構築
5 医療的ケアが必要とされる人への支援充実
6 精神障がい者の地域生活支援の充実