更新日:2012年12月28日
『広報かに』に連載中可児のお宝コーナー(市内の文化財の紹介)の記事をウェブ上でご紹介します。
子どもの発育を記録する母子手帳。その母子手帳のさきがけともいえる本を可児出身の人物が手がけていたことをご存知でしょうか。
母子手帳は、昭和8年(1933)に「実業之日本社」より出版された「ベビーブック」がそのもとになったといわれています。生まれてから小学生になるまでの子どもの発育を記録でき、加えて育児上のさまざまな知恵を盛り込んだ育児手引書ともいえるこの本は、2年足らずで5版(増刷)というヒット作品となりました。
この編集に携わったのが久々利出身の海老衣子です。海老衣子は大正末期から昭和初期にかけて活躍したキャリアウーマンの先駆者ともいえる人物で、雑誌編集者として文学記事から実用的な記事まで幅広く手がけました。そして、彼女が手がけた中で集大成といえる本がこのベビーブックだったのです。
現在ベビーブックは可児郷土歴史館に展示されています。
ベビーブック