更新日:2013年1月29日
『広報かに』に連載中可児のお宝コーナー(市内の文化財の紹介)の記事をウェブ上でご紹介します。
市内には平牧地区や帷子地区など、太古の動植物の化石が多く発見される地層があり、古くから研究者が調査してきました。
近年、福井県立恐竜博物館によって可児市の平牧層から出土したウマの祖先のあごの化石が再調査され、東アジア最古級のものであることが明らかになりました。
通称「ヒラマキウマ」の名で知られるこの化石は、アンキテリウムという3本の指を持つウマグループの一種で、約2000万年前に北アメリカからベーリング地域を経てユーラシアに渡り、約1000万年前に絶滅しました。今回再鑑定された化石は1800万年前~1700万年前のもので、中国のアンキテリウムの化石との比較の結果、別種であることがわかりました。このことは、アンキテリウムが日本において独自の進化をたどったことを意味しており、東アジアにおける哺乳動物の進化の過程を解明する上で非常に大きな一歩であるといえます。
現在、可児郷土歴史館に化石の複製が展示されています。
アンキテリウム化石複製(可児郷土歴史館)