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(文化財紹介11)国の名勝 木曽川

更新日:2012年12月28日

 『広報かに』に連載中可児のお宝コーナー(市内の文化財の紹介)の記事をウェブ上でご紹介します。

 木曽川は長野県の鉢盛山を水源とする一級河川です。大正3年(1914)太田から犬山までの木曽川下りを楽しんだ地理学者の志賀重昴は、その絶景をドイツのライン川に例えて「日本ライン」と命名しました。大正末期から昭和初期にかけて観光ブームが訪れると、その景色を求めてたくさんの人々が木曽川を訪れました。

 写真は、昭和5年(1930)の当時人気であった絵師の吉田(よしだ)初三郎(はつさぶろう)によって書かれた「日本(にほん)八景(はっけい)名所(めいしょ)図絵(ずえ)」のうちの、木曽川名所図絵です。日本八景とは、昭和2年に大阪毎日新聞社、東京日日新聞社が主催し、一般投票などをもとに選定された景勝地で、木曽川は上高地や別府温泉などと並んで選ばれました。

 現在、木曽川は土田(大脇)から犬山市木津(こっつ)までの約12kmの流域にかけて、河川として唯一国の名勝(めいしょう)(峡谷、山岳等の名勝地で国にとって芸術上または鑑賞上価値の高いもの)に指定されています。木曽川の雄大な流れと周辺の美しい風景は、可児の特色ある景色として現在も人々を楽しませてくれています。

木曽川

  • 木曽川の画像

日本八景木曽川名所図絵(可児市所蔵)

  • 日本八景木曽川名所図絵(可児市所蔵)の画像